2. 収支パターン(プレハブの場合)
今回は、比較的耐用年数が短い建物としてプレハブのケースを検討してみましょう。
上のグラフは、建物と設備を一体として27年の定額償却、ローンを26年の元利均等返済とし、その他の条件はRCの場合と同じと仮定しています。
RCの場合と比較すると、ローン返済期間内の税負担が小さいことがはっきり分かります。これは、RCの場合は耐用年数より借入期間が短いため、借入期間内に十分な減価償却ができないのに対し、アパートでは返済期間内にほぼ全額を償却できるためです。その代わり、減価償却が完了した後の税負担は当然ながらアパートの方が高くなっています。
なお、借入期間が短いということで単年度のキャッシュフローは圧迫されますが、全期間を通じての金利負担は小さくなり、借入期間を通じた総キャッシュフローは増加します。(但し、これは総投資額を同額とした場合です)
これから、プレハブや木造のように比較的耐用年数の短い建物については、前述のキャッシュフローを圧迫するメカニズムは余り影響しないと言えるでしょう。(但し、プレハブや木造でも敢えて設備を分けて定率で償却すれば、程度の差こそあれ後年度のキャッシュフローが圧迫されることは言うまでもありません)
一般的に同じ土地上のRCの賃貸マンションとアパートを比較した場合、アパートの方が単純利回り(賃料÷投資額)は高くなります。これは単位面積当りの賃料の比較ではマンションの方が高くても、アパートの方が建築坪単価が低く、かつ共用床面積の比率も低いため、建物効率を加味して計算するとアパートの方が利回りが高くなるためです。(但し、アパートは投資額自体が抑えられるので、土地の有効利用という観点からは効率が良いとは限りません)
このように同一の土地上の比較ではアパートとマンションの利回りは変えるべきなのでしょうが、ここでは収支のメカニズムを比較することが目的ですので、敢えて同一条件で試算することとしました。
また、借入期間を耐用年数の27年ではなく26年としたのは、新しい減価償却法では端数処理の関係で27年目の償却額が小さくなり、グラフでの説明に適しないと判断したためです。
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