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借地・底地の権利調整(その3)

交渉のタイミング

借地と底地の共同売却や等価交換については、地主側は基本的には「相手の出方待ち」となりますので、通常は借地人側の提案でスタートすることになります。ここで注意すべきは、地主と借地人は基本的に「睨み合い」の関係にあるため、地主側へ不用意に接触をすると足元を見られてしまうことです。

私がまだ駆出しの頃ですが、買換え物件を先に契約した後で借地権を売却しようとした顧客に対して、地主からイジメのような対応をされて大変なトラブルになったケースがありました。これは依頼者から「地主との関係は良好なので、引越し先が決まってから話をしたい」との強い申し出があり、私もそれを認めてしまったことで生じた問題でした。実際に地主とは特にトラブル等は無かったのですが、どうも性質の悪い人がアドバイザーについていたようです。今ならもっと上手に処理できたと思うと悔やまれます。

地主側にとって底地を良い条件で換金できるチャンスは滅多にありません。逆に言えば借地人が住み続けける限りノーチャンスです。上のケースについても、「駄目なら白紙に戻す」というスタンスで地主と交渉できていれば全く異なる結果になっていたと思います。逆説的になりますが、借地人側から共同売却を持ちかける際には「嫌なら半永久的に売却しないぞ」というスタンスをとれることが交渉上の最強の切札となるわけです。

一般的に「先に切り出した方が立場が弱くなる」と言われます。しかし、これは「互いに牽制しあった結果、何か弱味がある方が切り出すことが多い」ためともいえます。立場が弱くなることを恐れるあまり、肝心の交渉のタイミングを逃してしまってはなんにもなりません。むしろ早目に十分に時間を掛けて「対等の立場」で交渉できる時期に切り出すことが肝要です。

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