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(区画整理)仮換地の区割りは変更できるか 

都内で仕事をしていると実際に区画整理中の土地を扱うケースは殆ど無いかもしれない。宅建の試験勉強で区画整理についても学ぶが、自分で扱ってみないと理解できないことも多い。しかし地方都市や新線が開通予定の地域等では頻繁に出くわすことになるため、やはりプロなら相応の知識は必要である。

仮換地の使用収益が開始されており、その面積も手頃で分譲地風に仕上がっているような単純な物件を仲介することはさして難しくない。特に問題となるのは、仮換地の区割りが売買に適しておらず、かつ区画整理事業が長期化して換地処分の時期が見えないような案件である。

一般論としては、そのような案件は触らないほうが賢いだろう。不動産業者がいくら努力しても、法的にできないことはできないからだ。しかし、ごく稀にではあるが行政の協力によって解決することもある。そこで私が実際に経験したそんな事例について紹介してみよう。

1) 区画整理事業の事業変更を行い分譲したケース

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これは普通なら絶対不可能であるが、区画整理組合の特殊事情により実現したケースである。対象地は大型物件で減歩後の面積でも1000坪程度。周辺は普通の住宅地であるが、本件の仮換地は1団の土地として1区画とされていた。

駄目もとで区画整理組合へ相談に出向いたところ、本件は市が主導して実施している区画整理事業であるが、地権者の抵抗により事業が超長期化しており、特に本年度については事業進捗率が低下して苦境に立っているとのことが判明した。それ故、事業進捗率を上げるためなら協力は惜しまないとの言質を得ることができた。都合の良いことに対象地は図のように従前地と仮換地がほぼ重なっており、取付け道路も寸前まで開通していた。つまり従前地と仮換地が重さなった部分に限定すれば前倒しで開発できる可能性が生じたのである。しかし、地域特性から言って一団の土地として売却することは絶望的で、分譲地として区割りする必要があった。

この場合、従前地を分筆して仮換地を再指定するだけでなく、一部道路を新設する必要が生じるため区画整理地全体の減歩率まで修正せねばならなくなる。通常なら仮換地の再指定すら困難であるのに、この一連の作業は絶対不可能と思われた。しかし、何と組合は了承したのである。

道路の扱いは次のようなものだった。まず新設する道路に対応する面積を分筆し組合に寄付する。その道路工事は組合が行うが、それに要する費用は開発者(本物件の買主)が負担し組合に寄付する。これにより組合には直接的には追加の資金負担は発生しないため、全区画整理地について減歩率の再計算を行い、さらに縦覧等の手順を踏んで市の承認を受けるという筋書きである。

まあ組合も思い切ったことを引き受けたものだが、当方としては願っても無い対応である。そこでハウスメーカー系の開発業者をセットして売買を仲介することができた。通常の役所仕事だと時間が掛かりがちだか、本件に関しては役所の都合で驚くほど早く仕上がり戸建用地として分譲することができたのである。

(以下次回)

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